1985年05月03日
火打山
 
単独
 
 
高田 7:20 高谷池 14:25-40
笹ケ峰 8:40 黒沢川 15:50-16:00
黒沢川 9:20-30 笹ケ峰 16:25-50
高谷池 11:40-12:20 池ノ平 17:10-40
火打山 13:40-50 高田 18:15
 
 連休の真中の一日を利用して、火打山へ行ってきた。
 笹ケ峰まで車で入る。豪雪だった年にしては雪消えが早く、車道は笹ケ峰まであいており、駐車場には沢山の人がいた。登山口にも数人の登山者がいた。雪は30cm位しかなく、昨夜の冷え込みで具合い良く締っていて歩きやすい。しかし、ブッシュには苦労させられた。スキ―をつけて登っている人がいたが、大変だったろう。ほとんど夏道どおりに登って、樗の原生林に入ると、しばらくして黒沢川の橋である。橋のたもとで一休み。沢の水で喉を潤す。一人の登山者が変な所から出てきた。雪の上を適当に歩いて来たのだろう。
 十二曲りは、まだ雪にうもれ、急で大きな雪の斜面になっていた。左に大きくトラバ―スし、樗の大木とブッシュの混じった急斜面を登る。十二曲りを一曲りしただけで稜線に出る。この上の細い尾根はもう夏道が出ている。年輩の登山者を追い抜く。
 オオシラビソの樹林帯に入る。暗く、雪が多い。冬の間の西風の仕業だろう。オオシラビソの根本から東に雪の帯が出ていて斜面が大きな階段状になっている。樹林帯を抜けると急に明るくなった。富士見平であろう。広くなった雪尾根でスキ―をつける。ブッシュのない緩やかな斜面はスキ―で登るのが最高だ。黒沢岳を夏道どおり、西に巻き、トラバ―スしながら少し下っていく。岳樺の大木はあるが、陽射しが強い。火打山、焼山が現れ、高谷池ヒュッテも見えるが、北アルプスは連日の好天で霞んでいる。
 ヒュッテで一休み。管理人の築田さんとしばらく話をする。連休前半と後半の間で客は一人もおらず静かだ。雪は少ないとはいってもここではまだ2mもあり、二階と同じ高さだ。昼食を済ませて頂上へ向かう。
 高谷池はまだ雪の下だ。水を汲み揚げる穴が一つ開けられているだけの広い雪原をスキ―でいく。奥高谷池の台地に登り、天狗の庭に下る。ここから火打山頂上直下のコルへは、スキ―をはずしトラバ―スぎみに登っていく。森林限界を越えたためもう陽を遮るものはなく、太陽が容赦なく照りつける。頂上から高谷尻の方へ滑るスキ―ヤ―が一人見えた。
 ようやく火打山頂。ここは雪が飛ばされ少ないため、もう土が出ている。しばらく展望を楽しむ。焼山の山頂北面は火山灰で黒くなっている。時たま吹いてくる風がここちよい。
 スキ―をつけて下山。所々氷の出ている所がある。下で追越してきた登山者二人とすれちがう。天狗の庭まで一気に下る。快適の一言につきる。登りの何分の一かの時間でヒュッテまで下りてしまう。
 ヒュッテには今度は何人かの客がいた。連休後半にはまた宿泊者が多いだろう。しばらく雑談する。その間にも宿泊客が来る。日帰りする人は他にいないようだ。
 管理人に挨拶して下山する。黒沢岳に登ろうかとも思ったが、多少疲れてもきたので、夏道どおりもどる。トラバ―スが終わってスキ―をつける。富士見平までの広い尾根は、快適な滑降を楽しみ、その下の樹林帯に入る。上手な人はいろんな所を滑るものだなあと感心する。十二曲りの急斜面のブッシュには苦労させられた。ようやく黒沢川の橋に着く。一息入れ、おいしい黒沢川の水を飲む。
 ここからは雪が少なくブッシュはさらにひどいが、傾斜が緩いため、大きな苦労はない。ほどなく笹ケ峰の自動車道にでる。
 駐車場へ車を取りに行く。登山口の沢で顔を洗う。かなり日焼けしたようだ。
 
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