八方尾根〜唐松岳

1997年8月17日


高田 5:30 唐松山荘 11:15〜11:55
細野 7:05〜7:22 丸山 12:25
第一ケルン 7:47 八方池 13:00〜13:10
八方池 8:25〜8:30 第一ケルン 13:45
丸山 9:30〜9:35 細野 14:30〜15:30
唐松山荘 10:13〜10:30 高田 18:30
唐松岳 10:45〜11:00

 久しぶりに八方尾根を登る。早朝に出発。高速で糸魚川へ。姫川を溯って、白馬駅から細野へ。ゴンドラがもう動いていた。無料駐車場に車を入れる。
 雲が重くのしかかるようだ。ゴンドラは1人。次のリフトで中年女性と同乗。東京から来たとかで、唐松から五竜を越えて、爺から扇沢に下る予定で、毎週のように山に出かけているとのこと。第一ケルンまでのリフトも同乗する。
 リフトを乗り継いでいるうちに、雲の上に出た。雲海の上に、真っ青な空が広がっている。人がまばらな八方池山荘を横に見て、「尾根コース」を登りはじめる。いろいろ手が加えられ、途中にはトイレ小屋までできていた。紫のマツムシソウが真っ盛り、秋の風情だ。爽やかな風に、ベニヒカゲが飛び交っている。
 八方池は、昔の面影がない。それでも、小蓮華岳から白馬(しろうま)岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳などの眺望はすばらしい。
 下の樺に入ると落ち着く。全体が開けた八方尾根にあって、ここは、樹林帯だ。大きなダケカンバが日差しを遮ってくれる。大きく右に回って、稜線に出る。そして、尾根の左側をトラバースしながら登っていく。樹林帯から、開けたお花畑。トリカブトやタテヤマウツボグサの紫、マルバダケブキの黄色、小さなイブキジャコウソウのピンク。色とりどりの花の向こうに五竜岳がどっかりと座り、その左に鹿島槍ヶ岳の双耳峰が浮かび上がる。顔見知りと行き会う。清津山の会の富井会長夫妻の一行3人だ。しばし歓談。
 丸山に登ると、不帰キレットの荒々しさが、ぐんと近づいて、目に飛び込んでくる。唐松岳から右に三本の支稜を持つV峰、南北に長いU峰、そして長大な尾根を張り出しているT峰。間のルンゼには亀裂の入った雪が残っているし、谷底はまだ真っ白だ。
 また、尾根筋の左手を登っていく。岩場になり、鎖が張られている。もう、山荘はすぐそこだ。
 唐松山荘は、八方尾根の頭のピークの西側にあり、このピークには登らずに、小屋の横に出る。数人の先客あり。腹ごしらえをしながらしばらく休んで頂上へと向かう。
 小屋の西側につけられた道を行く。先のピークからの道と合流し、鞍部に降りる。道の両側には太い針金などが張られ、道からはずれられないようにしてある。ガレ場のそこここににコマクサが可憐な花をひらいている。岩陰のイワギキョウなどをながめながらひと登りすると唐松岳の頂上に着く。すでに数組みが陣取っていた。この時間になるともう雲が湧き上がってくる。五竜などが時々雲に隠れるのを眺めたり、キレットから白馬三山を楽しむ。
 岩の間を降りていくと、顔見知りに出会う。糸魚川労山の会員が夫婦でやってきた。歩きを止めて「ヤアヤア、しばらく」。唐松山荘はずいぶん人が増えていた。缶ビール(550円也)をあける。ひなたぼっこをして休む。
 下りの道は、たくさんの人達とすれ違う。お互いに声を掛け合いながら、無事を願う。八方池まで来ると、そこはもう、登山の世界とは違う所だ。池の廻りにたくさんのハイカーが、親子づれがあふれていた。その中をかきわけてひと休みする。
 リフト、ゴンドラを乗り継いで細野へ。そして、温泉につかる。まさに至福のひととき。
 帰路は、鬼無里から戸隠を抜けて、妙高高原へ。そして、高田。こちらの方が時間がかかった。


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