火打山(2460m)
1998年5月4日


高田 5:10 高谷池ヒュッテ 13:50-14:40
笹ヶ峰 6:13- 6:24 十二曲上 15:30-15:40
林道 6:34 黒沢 16:00-16:15
黒沢 7:08- 7:16 笹ヶ峰 16:50-17:10
十二曲上 7:46- 7:55 高田 18:55
富士見 8:50- 9:00
高谷池ヒュッテ 9:30-10:00
火打山 11:40-12:40

 もともとは、1泊二日の予定だったが、天候が悪いために、日帰りに変更した。

 国道18号の標識には、「霧注意」と出ている。池の峰のあたりまで霧がかかっていた。

 笹ヶ峰の駐車場には、たくさんの車。例年ならば、このあたりでも1〜2mの残雪があるのだが、今年は、何もない。それでもスキーを持っていく人達がいる。

 芽吹き。ブナの新緑がすがすがしい。黒沢川の丸木橋を渡る。7・11水害で荒れたのが、そのままになっているが、この方が野趣あふれていていい。水を補給。

 十二曲。例年ならば、急な雪面になっているはずなのに、わずかに木陰に残雪があるだけ。抜けた所の北五葉の根方で休んでいると、さっき追い抜いてきた人達が上がってくる。リンゴのおすそ分け。

 オオシラビソの樹林帯に入ると、さすがに残雪が多くなる。まだ、凍っている所もある。アイゼンを着けて登る人あり。二つ沢の手前にテント。富士見から広々とした雪の緩斜面が広がる。真っ青な空が広がる。陽射しが強まる。焼山は、頂上のすぐ下から、真っ白な噴煙を上げている。

 黒沢岳を巻く道は、雪の斜面をまっすぐに横切っている。思わぬ所に氷雪があり、ひやっとさせられる。滑っても止まるが。沢筋からヒュッテまでの緩やかな登りが、意外ときつい。

 ヒュッテでは、築田管理人が出かける用意をしていた。「久しぶり」「2年ぐらいかね」「忘れられないようにと思って」「雪が少ないね」「1ヶ月ほど違うね」例年、2階まである残雪が、1m程しかない。

 天狗の庭から奥高谷は広々としている。余り下りないように右の斜面から回り込むようにする。稜線は、夏道が出ている。雷鳥平の手前の斜面の雪田がきつい。その上のハイマツの尾根も夏道。右手には豊富な残雪がある。

 睡眠不足とトレーニング不足が出てきた。頂上直下の登りに苦戦する。往復する程の時間をかけて、ようやく頂上に着く。そろそろ雲海が出始める。それでもここより上には雲一つない。白馬から唐松、五竜、鹿島槍。遠く槍と穂高も。手前には、黒い山体から白煙を上げる焼山。雨飾から海谷、その右は雲海。

 缶ビールを飲み干すと、暖かい陽射しの中で、うとうとする。気がついて、下山の用意。

 スキーヤーが滑り降りる鍋倉の方に少し下りる。そして、左にトラバースして、登山道に出る。そのままハイマツ尾根の右下をトラバースしていく人達もいる。暑い陽射しに道がぬかるみはじめる。奥高谷からの緩やかな登りに息が切れる。

 ヒュッテの前庭に荷物をおろして休んでいると、「杉本さん」と声がかかる。見ると、裏山遺跡の発掘をやっていた埋蔵文化財事業団の小池氏だ。歓談する。明日の競技に参加するという。

 軽い昼食を取り、管理人の築田さんにあいさつして、下山する。変わらぬ陽射しに顔の皮が突っ張ってくる。残雪の上は軽快に足を進める。十二曲はゆっくりと下り、黒沢川で明日のコーヒーの水を水筒に詰める。

 笹ヶ峰までは、雪解け水で、道が所々泥田になっている。車道に出る。久しぶりに心地よい疲れを感じる。小川で靴の泥を落とす。水が冷たい。

 国道18号は行楽客で渋滞。間道をぬっても1時間以上かかった。


登山記録トップ 年代順目次へ 山域別目次へ 写真のページ