火打山

2005年5月15日
自宅 5:30 二つ沢 9:50
笹ヶ峰 6:40〜6:50 黒沢岳巻道入口 10:00〜10:10
黒沢川 7:50〜8:00 黒沢川 11:35〜11:45
十二曲上 8:40〜8:50 笹ヶ峰 12:30〜14:30
    妙高高原
丸山政男宅
15:00
 
 深夜、雨が降る音がしていたが、雨はあがっていた。
 途中で食料の追加と給油をして、笹ヶ峰に着いたときには、ポツポツとあたりだしたので、傘をさして歩き始めた。木道は雪に覆い隠されていて、踏跡をたどる。「かなり右に寄っているんじゃないかな」と思いつつ行くと、やはり、かなり右手のブナに赤丸が見えた。
 黒沢川では、青空が見え隠れし、太陽も時折顔をのぞかせてきた。数十pの残雪か。十二曲を登っていると下で「ザザーッ」と音がして3人スキーで下って行った。全体に例年の連休半ばの残雪状況だ。
 オオシラビソの樹林帯に入ってしばらくして、スキーをはずしている人に出会った。「樹林の中のデコボコはいやだ」といっていた。彼が言うには、「今朝、ヒュッテ付近は猛吹雪だった」そうだ。それで降りてくる人は重装備なのだ。
 二つ沢の手前にテントが張ってあった。広い雪原を小鳥の声と風が行き交う。樹林帯を抜けて富士見から上に出ると、正面の黒沢岳が雲に隠れていて、西側の岳樺が風で騒がしい。
 白いものがチラチラする。ほほをコツコツと打つものもある。雪だ。黒沢岳のトラバースは吹き上げてくる風でまさに「吹雪」。合羽を着て、しばらく進んでみたが、「無理することはない」と、引き返すことにした。この当たり、まだ2〜3mの雪がありそうだ。
 二つ沢のテントの住人と歓談する。「普通、ここでは幕営しないのだが」と聞くと、「昨日、黒沢の橋を渡ってから道に迷って、ここに着いたのは7時過ぎだった」といっていた。十二曲に入らずに直登してブッシュ帯に入ったらしい。
 下から、「ヤアー」と声がかかったので見ると、昨年まで高谷池ヒュッテの管理人をしていた築田氏だった。空の背負子を背負っている。「ヒュッテにデポしてあるものを取りに行く」とのこと。「秋にまた上げるんだけどね」ともいっていた。ヒュッテが観光協会に委託されたので、普通の職員に戻ったのだ。
 十二曲のかなり手前から、斜面に入り、斜めに下って、十二曲下の横断道に出る。この道が判らなかったのか、スキーの跡とともに下の方まで足跡が残っていた。
 黒沢川の橋を渡ってしばらくすると、突然すごい雷の音が、頭の真上でした。そして雨があたりだした。雪の上だからどこでも歩けるのだが、踏跡は相当右に寄っている。ブナにつけられた赤丸をたどって下る。
 笹ヶ峰の明星荘に「おいしい山菜そば」と書いてあるので、これを注文する。細かい毛が生えた茎が入っているので聞くと、ミヤマイラクサだという。
 「毛がたいへんでしょう。」
 「ゴムの手袋をして扱います。熱湯に通すと大丈夫。」
 こんな会話をしながら休むが、ヘップリムシがゴソゴソと出てくる。パラパラッと音がするので外を見ると、白い氷の粒が雨に混じって跳ねていた。
 杉野沢の温泉で汗を流す。

登山記録トップ 年代順目次へ 山域別目次へ 写真のページ