火打山 2005年5月15日 |
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深夜、雨が降る音がしていたが、雨はあがっていた。 |
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途中で食料の追加と給油をして、笹ヶ峰に着いたときには、ポツポツとあたりだしたので、傘をさして歩き始めた。木道は雪に覆い隠されていて、踏跡をたどる。「かなり右に寄っているんじゃないかな」と思いつつ行くと、やはり、かなり右手のブナに赤丸が見えた。 |
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黒沢川では、青空が見え隠れし、太陽も時折顔をのぞかせてきた。数十pの残雪か。十二曲を登っていると下で「ザザーッ」と音がして3人スキーで下って行った。全体に例年の連休半ばの残雪状況だ。 |
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オオシラビソの樹林帯に入ってしばらくして、スキーをはずしている人に出会った。「樹林の中のデコボコはいやだ」といっていた。彼が言うには、「今朝、ヒュッテ付近は猛吹雪だった」そうだ。それで降りてくる人は重装備なのだ。 |
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二つ沢の手前にテントが張ってあった。広い雪原を小鳥の声と風が行き交う。樹林帯を抜けて富士見から上に出ると、正面の黒沢岳が雲に隠れていて、西側の岳樺が風で騒がしい。 |
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白いものがチラチラする。ほほをコツコツと打つものもある。雪だ。黒沢岳のトラバースは吹き上げてくる風でまさに「吹雪」。合羽を着て、しばらく進んでみたが、「無理することはない」と、引き返すことにした。この当たり、まだ2〜3mの雪がありそうだ。 |
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二つ沢のテントの住人と歓談する。「普通、ここでは幕営しないのだが」と聞くと、「昨日、黒沢の橋を渡ってから道に迷って、ここに着いたのは7時過ぎだった」といっていた。十二曲に入らずに直登してブッシュ帯に入ったらしい。 |
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下から、「ヤアー」と声がかかったので見ると、昨年まで高谷池ヒュッテの管理人をしていた築田氏だった。空の背負子を背負っている。「ヒュッテにデポしてあるものを取りに行く」とのこと。「秋にまた上げるんだけどね」ともいっていた。ヒュッテが観光協会に委託されたので、普通の職員に戻ったのだ。 |
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十二曲のかなり手前から、斜面に入り、斜めに下って、十二曲下の横断道に出る。この道が判らなかったのか、スキーの跡とともに下の方まで足跡が残っていた。 |
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黒沢川の橋を渡ってしばらくすると、突然すごい雷の音が、頭の真上でした。そして雨があたりだした。雪の上だからどこでも歩けるのだが、踏跡は相当右に寄っている。ブナにつけられた赤丸をたどって下る。 |
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笹ヶ峰の明星荘に「おいしい山菜そば」と書いてあるので、これを注文する。細かい毛が生えた茎が入っているので聞くと、ミヤマイラクサだという。 「毛がたいへんでしょう。」 「ゴムの手袋をして扱います。熱湯に通すと大丈夫。」 こんな会話をしながら休むが、ヘップリムシがゴソゴソと出てくる。パラパラッと音がするので外を見ると、白い氷の粒が雨に混じって跳ねていた。 |
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杉野沢の温泉で汗を流す。 |
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