2006年10月28日

梨平峠道〜信越トレイルの
登山記録


梨平峠道〜信越トレイルでの写真
 
自宅 7:15 梨平峠 13:00-13:05
清里区総合事務所 7:30-8:00 関田峠 14:00-14:05
滝ノ脇 8:35 茶屋池 14:15-14:30
ブナの森広場 9:50-10:20 山荘京ヶ岳 15:00-16:30
源流広場 10:40-12:20 自宅 17:00
 
 新潟県と長野県の県境に、1000m〜1100mの山々が南西の斑尾山から北東の天水山まで数十qにわたって続いている。関田山脈という。この山脈には越後と信州を結ぶ16もの峠が刻まれている。川中島の合戦に出陣する上杉軍がこれらの峠を超えていった軍用道路である。同時に、越後から塩をはじめとする海産物を信州に運んだ交易ルートでもあった。近年、飯山市の人たちが、「信越トレール」と称して、関田山脈の尾根上を縦断するルートを開拓し続けている。斑尾山から牧峠まで開削された。
 清里区が梨平峠道を登り信越トレールを南下して関田峠にいたる「ブナの森ハイキング」の参加者を募集していたので、応募し、参加してきた。峠から峠まで縦走すると、登山口までのアクセスが問題になるが、こういうイベントに参加すればその心配もない。21日と2回に分けて実施されたが、今回28日は60名の参加者で、主催者は、「大好評です」といっていた。

 清里区総合事務所を3台のマイクロバスで出発し、滝ノ脇(550m)へ。いったん下って清滝川を渡ると一気の登りになり、登り切った所に不動祠(620m)がある。小さな祠が一つ。北に向かって展望が開け、米山から尾神岳、そして菱ヶ岳まで見える。ここからは緩い登りだ。地図では二つの川に挟まれた台地状になっている。右手はブナ林だが、左手は植林した杉林になっている。ところどころ、小さな沢にきれいな水が流れているが、かつて荷を担いだ牛や人夫が飲むためにつくられたものだという。林道菅平線から上がってくる道が合流(780m)するとすぐに、下草を刈ったブナの森広場(800m)に着く。大休止。みな、きのこ探しに一生懸命だ。
 程なく源流広場(850m)に着く。先発隊が、なめこ汁をつくって、待っていた。大鍋に惜しげもなく投げ込まれていて、実に旨い。二つの大鍋が底をつく。「なべ底が一番うまいんだ」などという声が聞こえる。
 ここから梨平峠(1100m)までは樹齢200年を超えるブナの大木が生える原生林を一気に詰める。予定よりもかなり早く、13時に着いた。そのまま反対側に降りれば飯山市だ。今は車だから簡単に高田や新井へ出ることができるが、昔の徒歩の時代には、この峠を越えて飯山に出る方が近かったという。この峠越えの道に直角に交叉する稜線の道=信越トレールは、上杉軍の物見のルートでもある。細いブナ林が視界を遮っているが、櫓でも建てれば、千曲川から善光寺方面が一望できるに違いない。ところでこの梨平峠。峠というのに、ピークなのだから、不思議だ。
 関田峠までの信越トレールは、背丈の低いブナ林の快適な尾根歩きだ。緩やかな1150m前後の峰を二つ越えて下ると関田峠(1110m)の舗装道路に飛び出る。予定よりも30分ほど早いので、長野県側の茶屋池まで行くことになる。農業用のため池だが、観光地になっている。
 迎えのバスに揺られ、板倉区の関田からこれまた峠を越えて清里区の坊ヶ池畔の山荘京ヶ岳に着く。直江津まで一望できる風呂で汗を流す。夜景が美しいというから一度来て見たいと思う。総合事務所まで送ってもらって、流れ解散となった。
 一日中、晴天が続き、快適なハイキングが楽しめた。