2009年05月06日
火打山―雨で引き返す
単独
 
火打山での写真
 
自宅 5:30 二つ沢 9:05
高田IC 5:45 巻道入口 9:35
妙高高原IC 6:02 高谷池ヒュッテ 10:00-10:27
笹ヶ峰駐車場 6:28-6:46-6:50 黒沢川 11:38-11:46
旧林道 7:05 笹ヶ峰駐車場 12:21-13:06
黒沢川 7:43-7:51 杉野沢温泉 13:29-14:35
十二曲上 8:25-8:31 自宅 15:23
 
20090506 火打山 ルート図
 
 例年この時期に登っている火打山。やはり行かないと気がすまない。ということで、天候は下り坂だったが、出かけた。結果は、雨にたたられ、高谷池ヒュッテまで行って引き返してきた。
 
 南の空には雲が群がっていたが、上空が少し明るいので、「行くだけ行ってみよう」ということにする。セブンイレブンで食料を買い入れ、高田ICから高速で、妙高高原へ。途中、ポツポツと雨があたっていたが、杉野沢辺りでは西の空に青空も見え隠れしていた。
 
 笹ヶ峰の登山口駐車場には、まだ残雪があったが、車を乗り入れて停めた。入り口に近い所に一台停まっていた。一応、「登山届」を書いてポストに入れる。中には何通も入っているが、何時見てくれるのだろう。事故があった時にあけて、「登山届が出ていない」というのでは、何のための届か分からない。
 残雪は例年よりは少ないが、それでも木道が隠れるくらいはある。五月末くらいの状況か。今朝登ったような足跡はない。スキーの跡も昨日のものだろう。青空も見えたりして、小鳥たちも一生懸命にさえずっている。
 
 黒沢川。今年は水を汲めるほどに雪が消えていた。十二曲はブッシュが少し多いかな。標柱よりもかなり上の稜線に出た。スノーボードを背負った人が登ってきた。「雨になりそうですね」というような会話。元気に追い越していった。
 樹林帯はまだ結構な残雪がある。黒沢池の方から来たらしい男女のスキーヤーが降りてきた。風の影響でできたであろう階段状の雪面をうまく滑るものだ。
 二つ沢に出ると、空間が広がるが、同時に雨がポツポツとあたってきた。「雨具を出すほどではないな」と、そのまま進む。近くの梢で二羽の小鳥が「チチッ、チチッ」と鳴きながら飛び回っている。広い雪面の向こうに黒沢岳が居座り、その頂上から見事なシュプールがついていた。
 
 「黒沢岳の巻道はどんなかな」と思っていたのだが、「暖冬小雪」といわれていたが、結構な残雪で、長いトラバースは健在だった。途中で下山者とすれ違う。
 ヒュッテ前の残雪は、背の高さ程だった。中に入ると大きなザックが二つ用意されていた。3人いる従業員の一人を残して下山するのだそうだ。「今日は予約もなく、一人ですよ」と、笑っていた。「コーヒーでもどうですか」とすすめられ、持ってきたパンで昼食とする。「チンタラ降りていると追い越されるかな」と言って、先に出る。
 
 雨が強くなっていた。トラバースにかかる所で、合羽を着る。冷たい雨だった。下界は初夏でも、このあたりは場合によっては冬に逆戻りする。
 トラバースの先の雪原で男女二人のスキーヤーに会う。「予約なしで泊まるのかな」といらぬ心配をする。
 
 十二曲の上で雪が少し切れている。急な稜線は雪消えが早いのだ。すぐに右手に折れ、グリセードで一気に下る。ブッシュを避けながらのグリセードは結構疲れる。下にどんどん下っていくスキーヤーがいた。下りすぎるとあとで登り返さなければならないのだが。案の定、黒沢川の手前にくると、下から何人もスキーを担いで登り返してきた。十数人の大部隊だ。
 
 黒沢川からは緩やかなブナ林が続く。右手の沢を挟んで向こう側にこれもまた二人のスキーヤーがいる。例年ならどこでも沢を渡れるが、今年はゴーゴーと水が流れている。どうするつもりだろう。
 
 車に戻り、雨具を脱いで、靴を履きかえる。明星荘が営業しているので、そばを食べに行く。おかみさんが顔を覚えていてくれて、懐かしげに声を掛けてくれた。「連休の前半は人も多かったけど、後半は少ない」といっていた。
 杉野沢温泉で汗を流す。湯船につかっていると、見知った人が入ってきた。隣の町内の人たちだった。歓談。もう一人、有沢にいた人とも、歓談する。
 
 雨で、頂上は断念したが、出会いを楽しむことができた。