ここ何年かこの時期に、高田高校同期の仲間たちと、南葉山に登っている。今年は6人(男4人女2人)で行ってきた。
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高田インターの駐車場に集合し、分乗してキャンプ場へと向かう。青空が広がっていた。キャンプ場の駐車場には軽トラの先客が一人いた。「アイゼンをつけて登る」といっていた。
残雪が多いので、キャンプ場から直登することにした。このメンバーでは始めての試みだ。下りには隣の沢を昨年も一昨年も下っている。見た目は急に見えるが、意外と傾斜は緩いのだ。核心部の登りは約30分。そこだけがきつい。ただこの時期でないと登れないルートでもある。
丸い先に爪のようなものがついた足跡がある。クマだろうか。蹄の跡はカモシカだろう。ブナの葉の緑が濃い。カエデの赤い芽吹きが色を添え、ヤマザクラのピンクがいっそう鮮やかだ。
頂上稜線のブナに着けられた赤い「○」を見ると、1週間前よりも1mも高くなっている。それだけ雪が消えたということだ。それでもまだ2m以上はありそうだ。
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登り始めた時は晴れていたのだが、核心部を登っているころから、黒雲が広がり始め西の方で稲光がし始めた。その雷鳴がだんだん近づいてくる。核心部を抜けて頂上稜線に出た頃には、雨も降り出した。そして頭上でピカッと光り、雷鳴が東から西へと走り抜けていく。
協議の結果、「君子危うきに近寄らず」「年寄りが亡くなっているしね」ということで、即、下山に決定。
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下山は、いつもの沢を下る。今年の沢は「ゴミ」が多い。「ゴミ」といっても、ブナのイガや枯れた木の枝である。朽ちた大木も横たわっている。今年の豪雪によるものだろう。
下りすぎたら、沢に穴が開いていて水音が聞こえる。左手のブッシュを伝って雪面に抜ける。マンサクが咲き始めていた。ナツツバキ昨年の実の殻をたくさん残している。これがいっせいに咲いていた姿は、さぞ見事だったろう。
キャンプ場には11時前に着いてしまった。それで「昼食を」ということで、三景に繰り出した。みな満足げな顔をしていた。
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