6月27日、長野県東御市の篭ノ登山に登ってきた。
梅雨前線が北上してきて大暴れしている。日本海に進んできた低気圧(上空に寒気を伴っている)に南風が吹き込み、荒れた天気が続いていた。それで前日まで「行くか」「中止するか」おおいに思案した。だが、長野地方の降水確率は20%。多少の雨は覚悟の上で、行くことに決めた。
ポッと開いたような一日だった。上越では30℃近くまで上がるという予報が出ていたが、篭ノ登山周辺は10℃を少し上回った程度の寒さだった。
朝、窓を開けると、山沿いには雲が漂っていて風が強かったが、何と青空が広がっていた。道路に濡れた跡がある程度なので、雨は早くに上がっていたのだろう。
高速道路で長野県に入ると、水たまりなどが残っている。しかし上空は青空。それが上田あたりから雲が覆い始めた。東部湯の丸ICから地蔵峠に向かって登っていくと、雲に突入していく感じになってきた。気温もどんどん下がって行き、峠では15℃を下回って、肌寒い。
峠のロッジ花紋に入ってみる。
「花紋さんて、奈良原の柳沢さんですよね」
「はい、そうですよ」
「学生のころ、開業したばかりの花紋さんに泊めてもらったことがあります」
「祖父の時代ですね」
「おじいさんはお元気ですか」
「奈良原の方にいます。父はこの二階にいます」
「こちらに移られたのですか」
「奈良原の方は、もうやっていません」
「懐かしくて、声を掛けました」
「ありがとうございました」
登山口の兎平にある駐車場に車を入れる。見ていたかのように管理人が寄ってきて、「500円です」と。数台の車が停まっていた。
もともとの計画は、高峰温泉まで行き、水ノ塔山から縦走して東篭ノ登山に行き、西篭ノ登山を往復して、兎平に下り、池の平湿原を散策するというものでした。しかし、天候が悪いので、兎平から西篭ノ登山を往復することに変更しました。
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樹林に入ると一面のマイヅルソウ。その中にゴゼンタチバナ、ツマトリソウなどが咲いています。 |
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コバイケイに蕾が見られないので、今年は咲かない年のようです。 |
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コースタイム通り、約40分で東篭ノ登山の頂上に着きました。
途中から覆いだした雲が一層濃くなってきて、風も強まってきました。それで岩陰に身を寄せてしばらく休憩。だれも上がってくる人はいません。
思案の末、西篭ノ登山へ行くのはやめにして、兎平に降りることにしました。
樹林帯に入ると風は弱まり、ホッとします。何組かとすれ違いました。
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もうすぐ兎平というところで、マイヅルソウの群落の中に、ミヤマハンショウヅルの紫の花を見つけました。行くときには気が付かなかったものです。 |
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スノキ=ブルーベリーの仲間だ |
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ミネズオウ=小さくても木本 |
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鋭いとげをびっしりつけたハリギリ |
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少し休んで池の平湿原へと向かいました。 |
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村界の丘に向けて緩やかな登りです。
地蔵峠付近では終わっていたレンゲツツジのオレンジの塊が、ここでは今が盛りです。 |
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池の平湿原に咲く2種類のランです。
イチヨウラン(一葉蘭)は、林床にひっそりと咲いていました。たまたま濃い色のコイワカガミを見つけ、写真を撮ろうとしゃがんだら、そこにあったのでした。通りがかりの案内人らしき人に名前を教えてもらいました。 |
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色鮮やかなハクサンチドリ |
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篭ノ登山の登山道のシャクナゲは、黄緑の新芽が伸びだしていましたが、花は咲いていませんでした。
池の平も登り始めは大きなつぼみが見られただけでしたが、やがて花が見られるようになりました。これから最盛期を迎えるようです。 |
ピンクのハクサンシャクナゲ |
こちらは純白 |
ウーーン |
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少し赤みが差した |
膨らんできたつぼみ |
頭の方から開いてきます |
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池の平湿原を取り囲む山々の、所々にコマクサが植栽され、保護されています。
若干、色が濃いように感じました。 |
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