遊歩会の今年最初の登山は、新潟市にある角田山でした。
ここは元巻町です。かつて原発誘致を巡って町を二分する大論争が行われ、全国に先駆けての住民投票で、誘致反対を決めた、そんな町にあります。率直に原発がなくて良かったなと思います。 |
25日に季節外れの大雪に見舞われましたので、花は打ちひしがれてしまったのではないかと心配でしたが、それは杞憂でした。前日の昼過ぎまでの雨も上がって、まさに行楽日和で、春休みの中の日曜日ということもあって、たくさんの人が登っていました。
角田山には10もの登山コースがあるといわれていますが、いろんな地図に記載されているのはその内の6〜8コースです。今回のルートはそんな地図に記載されることの少ないコースでした。 |
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宮前コースは、角田浜集落の南側を走る国道402号線沿いの「かくだ村」というプレハブの横から始まります。
すぐに急な登りが始まりますが、緩やかな登りに変わり、そしてまた急な登りになります。昨日までの雨で、登山道は泥でグチャグチャ。滑らないように皆、慎重です。回りは雑木林だったり、スギ林だったりしますが、その樹林下のあちこちにミツバオーレンやキクザキイチゲが咲き、ユキワリソウが群落をつくっていました。ユキワリソウは色の変化が多いのが特徴ですが、この登りは白花が多いようです。花びらの数も多様です。5枚のもの、6枚、8枚、11枚のものもあります。花の可憐さもありますが、愛好者が多いのは、こうした多様性も要因の一つなのかもしれません。 |
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六合目の立て札。ここには346.8mの三角点があります。そしてここから鞍部まで50m程下ります。角田山でこんなに大きな鞍部があるのは、ここくらいでしょう。九合目は、湯乃腰コースとの合流点です。10分ほどで角田山山頂広場に出ました。 |
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山頂広場はそれこそ小学校のグラウンドほどの広さがありますが、今日はほぼ満員状態です。そんな中、空いている所を見つけて昼食休憩。春の暖かい陽射しを受け、寒くもなく暑くもなく、本当に心地よい。 |
下りは「ユキワリソウが多い」といわれる桜尾根コースです。降り始め、灯台コースとの分岐辺りまでは泥道でしたが、その下は比較的乾いた迪になり、歩きやすくなりました。「多い」といわれるだけあって、見事です。色物、中でも赤系統が多くなりました。ユキワリソウ三昧です。
登山道を外れないようにと紐が張ってありました。「アイゼンやストックで傷つけないように」との看板も立っています。聞くところによれば、ここは民有地で、所有者の方がユキワリソウを大切にしているのだそうです。 |
降りたところは、もう海岸間近です。こういう登山も珍しいと思いました。海水浴場の一角に停められたバスまで歩く間に、砂が靴底の泥を落としてくれました。
寺泊の太古の湯で汗を流し、生ビールで今年最初の登山が成功裏に終わったことを喜び合いました。願わくは、今年の山行が今回のような晴天であることを。 |