今日も二日酔いかと思ったら、そうではなかった。朝5:30起床。 |
東の空が明るく、前穂東壁が暗闇にそびえていた。テントから出て、キジ山に登ったら、富士山がとても美しかった。 |
今日の朝飯は、大変まずかった。ナメコとタラコの味噌汁の作りすぎと、東京のコメのまずかったこと。思わず口から飛び出したほど。半分捨ててしまった。テントを片付けて出発。 |
最初の登りは胃の調子が悪く、へどが出るほど気分が悪かった。それでも無理して登った。 |
A沢入口のガレ場はひどかった。それでも手足4本を使ってよじ登ると、A沢の雪渓。出口がすぐそこにみえるが、約1時間かかった。 |
ポリタンに水を入れてこなかったので、残雪をつまみ食いしながら登る。太陽光線の暑さに、雪で顔を洗った時のなんとも言えない気持ち。足下に奥又白池が鏡のように光っている。 |
A沢を登り切った所は、明神からの稜線だ。イワギキョウとミヤマシオガマが美しく咲き乱れていた。また、3つに分けて食べたレモンの美味かったこと。 |
乗鞍、御岳の展望を楽しみ、はるか下に見える上高地を見ながら、頂上へ。頂上はここからもうすぐだ。途中、岳沢からの道と合流し、急に人混みになってきた。 |
頂上はますます荒れて、ゴミだらけ。晴れ渡った空とは対照的。写真を撮りまくり、ゆっくり休む。学生時代の回想にふけることしばし。 |
岳沢の下りは、嫌になる程急だ。すぐ下にテントと小屋が見えるが、そこまでなかなか着かない。そのうち、昨年痛めた左ひざが痛んできた。それでも我慢して歩く。急坂が終わると、お花畑。ホソバトリカブトの濃紫色が鮮やかだ。花の間をベニヒカゲとコヒオドシが飛び交う。 |
岳沢雪渓は、今年は大きい。幾人かがはしゃいでいた。このすぐ下にある岳沢小屋で休憩。 |
水、ポリタン1杯、20円也。今関氏がバヤリースオレンジを買ってきた。何と、1本180円也。暴利。 |
昼飯を食う予定だったが、残パンを分け合って食べ、出発。ここからは樹林帯に入る。ツガとカンバの混じった林だ。小鳥も多い。すぐ近くまで来て鳴いている。オオルリの声だ。 |
左ひざが痛くてどうしようもない。歩けなくなりそうだ。登りは何ともないのだが、下りになると無理がかかるのか。 |
川のせせらぎが聞こえるようになるとすぐ、岳沢入り口だ。小川の水で、体を洗い、疲れをいやす。あとは平らな道。上高地は下界だ。 |
今日は一日中晴れ渡っていた。幸運な日だった。いずれまた来る日まで、さようなら。 |
サマーテントでは、今関氏が昨日拾った1000円也でビールを買い、2本だけ開け、他は現役に渡す。残りの食料を全部出し、帰る用意。 |