白馬岳
1992年8月12〜16日
杉本敏宏 定子 美穂 深雪
8/12 | 8/13 | 8/14 | 8/15 | 8/16 |
蓮華温泉 6:50 | 白馬大池 | 白馬大池 7:30 | ||
天狗の庭 9:50-10:20 | 2612m峰 | 天狗の庭 9:05- 9:30 | ||
白馬大池 11:50 | 小蓮華岳 | 蓮華温泉11:10-13:00 | ||
定子着 12:50 | 三国境 | 糸魚川 14:30-15:30 | ||
白馬岳 | 高田 16:30 | |||
頂上小屋 | ||||
三国境 | ||||
小蓮華岳 | ||||
白馬大池 |
8/12
夕方、夕食をすませ、7時15分に家を出発。能生あたりから時々小雨がぱらつく。糸魚川から148号線に入ると、時折、強い雨が降る。昨日、朝鮮半島にあった低気圧が北海道から揚子江まで延びる前線を伴って東進している。もう少し早く進むかと思っていたのだが、意外に遅く、その上、北東に向きを変えたものだから、前線がいっこうに動かないのだ。
大所の部落の入口で道路脇から変な動物が飛び出してきた。はじめ猫かと思ったが、体つきも走り方も違う。尻尾の先が黒い。
降ったり止んだりの山道を走り、蓮華温泉の駐車場に着く。すでに車がいっぱい。バイクが1台広いところを占領していたのでこれを移動し、そこに入れる。雨は止まない。持参した缶ビールを飲む。
8/13
一日中雨。車の中で過ごす。
8/14
雨がようやく上がって、青空が広がっている。朝食のパンを食べて出発する。早いもので観光客がもうやって来ている。
雨上がりの登山道は、濡れて滑るので注意して進む。旧に陽差しが強くなったものだから、大変な暑さだ。風がないのでよけいに暑さを感じる。若いグループが何組か追い越していく。こちらは子連れだからゆっくりだ。それに今日の目的地は、白馬大池だから。
蓮華温泉から白馬をめざすのは、3度目の挑戦である。毎回雨に降られ、撤退している。89年の時は、母もついてきたが、ロッジに宿泊し、翌日美穂を連れて天狗の庭まで行って戻ってきた。あの時はまだ2年生だったのだ。深雪は年中組だったことになる。今から思えば大変な冒険だったことになる。
30分歩いて、10分休むというペースで、ゆっくりと登る。天狗の庭までがこのコース一番きついところだから、そこまでは、十分時間をかける予定だから。
3時間ほどかかって、ようやく天狗の庭に着く。風雪に耐えたカラマツがすばらしい景観を創っている。もう、花期を過ぎてしまったため、タカネバラは実をつけている。ヒメシャジンとカワラナデシコが最盛期だ。何組かが休んでいる。あいているところを見つけて休む。イブキジャコウソウが濃いアズキ色の小さな花をつけている。
天狗の庭をでるとすぐに雨が降ってきた。北海道まで北上した低気圧の影響がまだ残っている。雨具を着る。急に涼しくなる。霧が降りてきてあたりが薄暗くなる。30分歩いて、10分休むというペースをくずさずに行く。
1時間半程で白馬大池に着く。このころは、霧が濃く、白馬へのT字路から、白馬大池の小屋もその前に広がっているはずのテントも何も見えない。視界は、10m程か。蓮華温泉の車の数からすると、ここのテントは予想外に少ない。ちょうどいいテントサイトに荷物を下ろす。2人の子供は、お母さんが遅いというので分岐まで迎えに行く。その間にテントを設営する。「お母さんがまだこない」と言って、2人が戻ってくる。そんなに遅れたはずがないのだが。2人をテントに入れ、様子を見に行く。5分ほど下って見たがいない。いったんもどる。まだ来ていないので、小屋の中を見回し、もう一度分岐に行くとそこに立っていた。この霧のために、反対に右折し、白馬方面に行ってしまったと言うことだ。
時々ぱらつくものの、雨は上がったが、霧はあくまでも濃い。大池が見えないのはもちろん、小屋も時折霧に隠されてしまう。それでも次第にテントの数が増えてきたようだ。われわれと同じような家族連れが多い。長い午後をテントの中で過ごす。何もせず、ボーッとしているのが、いい。
おやつにホットケーキを焼く。同じものでも山で食べると味が違うから不思議だ。
8/15
乗鞍岳の上が真っ赤に染まって日の出。白馬大池もその姿を見せる。カメラをかついだ人が稜線を登っていく。
朝食をとって出発。昨日の霧は何だったかというような上天気だ。白馬大池のすぐ上の台地には、わずかになったコマクサが、回りを石で囲まれて朝露に濡れていた。今日の行程は全体に緩い登りばかりだ。ハイマツ帯に入るとその下に小さなリンネソウが今を盛りに咲いている。小さく目だたないので余り注目されない花だが、白馬ではここにしかない。
天気はいいし、登りも緩いのでみんなルンルン気分だ。振り返れば白馬大池が緑の水を朝陽に輝かせている。
2612m峰で休憩。小蓮華岳までの長い稜線が目の前に延びている。いったん下る。右手の残雪に数人の老年パワーがはしゃいでいる。残雪でカキ氷を作って楽しんでいるのだ。子供が欲しがるので、小休止して作ってやる。身体の熱気が飛び去って行くようだ。
8/16
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