天狗岳から麦草峠に降りる予定を変更して、本沢温泉から稲子湯に降りることにした。 |
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【左】ご来光 【右】やまびこ荘 |
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ほとんど緩やかな下りだが、夏沢峠からの下りはかなりの急傾斜だ。どんどん高度を下げていく。樹林帯の中なので、さわやか。
ハクサンシャクナゲが盛りは過ぎていたが、山一面に咲いていた。しばらくして右手が大きく開け、下の川原に護岸工事をしたようなものが見えた。すぐに「野天風呂」の看板。寄ってみる。護岸工事跡のように見えたのは、野天風呂の囲いだったのだ。真っ正面に硫黄岳の爆裂火口が圧倒してくる。 |
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本沢温泉。玄関のチャイムを何回鳴らしても、入口の鐘をたたいても、誰も出てこない。平日ということで、外作業にでも行っているのだろうか。
「四駆なら可」という道を下る。この道は、稲子小屋から小海へと通じていて、途中までタクシーが入るらしい。すぐに「みどり池へ」の看板。左折して登山道に入る。本日最大の登りをゆっくりと登る。 |
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根石岳からの尾根を等高線に沿うように道がある。トロッコの線路が放置されていた。林用軌道の跡を登山道にしているのだ。笹ヶ峰の夢見平遊歩道と雰囲気も似ている。そんな平坦な道だから、所々に湿地がある。クリンソウの群落があるが、花は終わっていた。
みどり池畔にはしらびそ小屋が建っている。ここも誰もいなかった。池越しに東天狗岳がそびえたっている。 |
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【左】稲子岳南壁 【右】東天狗岳 |
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ガサガサッと音がした。「アッ、リス」餌付けされているのだろう、木の洞(うろ)に頭を突っ込んではヒマワリの実を器用に食べている。軒下のトタンに蒔かれたヒマワリの種には、ウソがやってきてついばんでいた。なんとものどか。 |
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稲子湯へ向かってひたすら下る。急な下りはないのだが、長い。
やがて車道に出る。それからが長く感じた。その車道を突っ切って降りていく。稲子湯について、ホッとする。 |
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稲子湯。まずは入浴。旅の疲れと汗を流す。湯船の脇に水が出ていた。コップがあるので飲んでみた。口の中で「シュワッ」と弾ける。炭酸水だ。
湯上がりに生ビールをいただく。すべて吹っ飛んでいく。至福のひと時。 |
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呼んでもらったタクシーで小海駅へ。佐久平駅から北陸新幹線に乗り、長野で乗り換えて上越妙高駅へ。さらにトキ鉄で高田に着いた。家に着いたのはまだ5時前だった。 |