2016年09月04日
火打山・妙高山縦走
2日目 妙高山
 
妙高山の写真
 
高谷池ヒュッテ 5:54   天狗堂 11:04-11:18
茶臼山 6:19   大谷ヒュッテ 11:40-11:44
黒沢ヒュッテ 6:41-6:49   滝沢 12:28
大倉乗越 7:10-7:17   スカイケーブル降車場 12:45-12:48
長助分岐 7:50-7:55   スカイケーブル乗車場 12:58-13:21
妙高山 9:21-10:00   妙高高原ビジターセンター 13:27-13:31
妙高山南峰 10:08-10:10   ランドマーク 13:33-14:49
鎖場上 10:26   自宅 16:16
鎖場入口 10:32      
 
20160904 火打山・妙高山−2日目 ルート図
 
 2日目は妙高山を越えて、大谷ヒュッテから赤倉観光リゾートに下ります。妙高山は、1999年以来ですから実に17年ぶりということになります。大谷ヒュッテから妙高山へは、以前高田高校の同期の仲間と往復したことがあります。赤倉観光リゾートからは、一度竹の子採りで途中まで登りました。
 朝、寝過ごしてしまいました。あわてて朝食を摂っているとき、南西の空に、素晴らしい虹が出ました。素晴らしいのですが、雨の心配もしなければなりません。
 歩き出してすぐ、ポツポツとあたってきましたが、見上げてもどこにも雨雲は見えません。風で運ばれてきたもののようです。ほんの一瞬だけでした。
 一登りすると崩落地の縁に出ます。上がってきたばかりの太陽に照らされた米山が見え、その左手には日本海も。そして上越市や新井の街並みから緑の丘陵地を経て、目の前の崩落地へと続いています。久しぶりに見た景観でした。
 茶臼山の標識を過ぎて少し行くと、急に開けて黒沢池が広がります。妙高山は外輪山の大倉山、三田原山の上に、頂上だけを見せていました。
 黒沢ヒュッテのキャンプ場にもたくさんのテントがありました。ここはちょうど十字路になっています。まっすぐ進めば大倉乗越からめざす妙高山。左に折れると三峰から神奈山方面。右は、黒沢池の池塘を巡りながら、富士見平に出て笹ヶ峰に下るルートです。
 大倉乗越に出ると、その先は外輪山の内院です。妙高の芯岳が圧倒します。かつてはここから長助池に下っていました(雪崩が起きない唯一の下降点といわれていた)が、今は三田原山の裾を巻いて行きます。それで今は、長助池は素通りということになります。
 長助分岐の手前が大きく崩落していて、その崩落地を縫うように新しく道が切られていました。確か、かつて岸壁の下を通っていたと思うのですが、その壁が崩壊してしまったのでしょうか。
 この分岐から妙高山への急登が始まります。
 ところで妙高山の山頂は、大きな二つのコブで形成されています。登山道は、その二つのコブの鞍部に突き上げています。以前(40年以上も前のこと)この鞍部から左(北方)へ行くことができました。そこには妙高山唯一のハイマツが生えていたのでした。そしてこちらのピークのことを「北峰」と呼び、そして現在「北峰」(三角点がある)「南峰」(祠がある)と分けて呼んでいる全体を南峰と呼んでいたと思います。
 旧「北峰」からは北西に三本の支稜が派生しています。四月から五月にかけての残雪期に登ったことがあります。短いですが面白い支稜でした。
 その支稜の岸壁が見えてくれば、もう頂上はすぐそこです。鞍部からは、今はもう左への道がありませんから、道なりに進めば三角点がある頂上です。
 頂上に出る手前右側に小さな洞窟があり、祠が祭られています。訪れる人などいないだろうなと思ったのですが、きれいに整理されていました。
 頂上にはたくさんの若者が登ってきていました。みなさん小さなザックです。黒沢ヒュッテからの往復だといいます。なるほど。
 突然「会長!」という声。見ると町内の人でした。小学生の子ども二人と登ってきたのだそうです。「燕温泉を朝四時に出てきました。四時間かかりました」とのこと。「黄金清水(こがねしみず)を回って燕温泉に戻ります」と言っていました。
 南峰で「犬」を連れた人に出会いました。
 「登山口で注意されませんでしたか?」
 「ハイ」
 「犬が来ると、テンとかオコジョとか、小動物たちが逃げてしまうんですよ」
 「エエッ、そうなんですか?」
 「自然の、生態系が狂ってしまうんですよね」
 「分かりました。気を付けます」
 こちらのルートからも続々と登ってきます。鎖場が渋滞していないか心配でしたが杞憂でした。
 光善寺池は干上がる寸前という状況です。異常気象がこんなところにまで影響しているのですね。
 そして天狗堂。休んでいると降りてきた人が「やっと天狗平に着いた」と言っています。「ここは天狗堂だぞ」と言いかけましたが、やめました。ある登山のガイドブックに「天狗平」と書いたために、そう呼ぶ人(さすがに地元の人はいない)がいるのです。
 見ていると、胸突八丁からの人と大谷ヒュッテからの人が同じくらいでした。昔は考えられなかった。
 大谷ヒュッテへの下りは、最初沢沿いの急な下りですが、すぐに緩やかになります。そして砂利道に出ました。南地獄谷の源泉を管理するためのもののようです。「地獄」という地名がぴったりの荒れた谷に、何カ所かから噴気が勢いよく吹き上がっています。
 舗装道路に変わり、管理小屋があり、その向こうにヒュッテが見えました。水場も近くにあります。
 ヒュッテの中に入ってみました。二階建てです。布団や毛布が用意されていました。トイレは外にあります。市が管理しているようですが、小奇麗な建物です。
 しばらく舗装道路を下ります。この車道は南地獄谷を渡って、杉野沢から笹ヶ峰への道路につながっています。出口のケートには鍵が掛かっています。
 車道から登山道に入ると、快適なブナ林の道になりました。まだ登ってくる人がいます。若者に「頂上往復ですか」と聞くと、「ハイ、頑張っていってきます」と返ってきました。
 緩やかな下りの道が続きます。「滝沢」という沢を渡ると赤倉観光リゾートはもうすぐそこです。
 スカイケーブル手前のスキー場の下りが大変でした。何もない平らな斜面ですから、踏ん張る足にものすごい負担がかかるのでした。真っ直ぐ下るのをやめて、ジグザグに降りてもきつい下りでした。
 スカイケーブルであっという間に赤倉に着いてしまいました。
 車を回収し、温泉で2日間の汗を流して帰宅しました。
 
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