2013年09月30日
裏剱・仙人池
(劔沢小屋〜仙人温泉小屋)
3人
 
劔沢小屋〜仙人温泉小屋での写真
 
劔沢小屋 6:00 二股 9:46-10:03
雪渓入口 6:41-6:50 仙人峠 12:43
長次郎谷入口 7:32-7:41 仙人池ヒュッテ 13:00-13:30
真砂沢ロッヂ 8:20 仙人温泉小屋 15:52
 
 
 二日目。剱岳が真っ赤に染まって夜明けを迎えました。今日は、劔沢の雪渓を下り、仙人尾根を登って、さらに仙人温泉小屋まで下るという長丁場です。

 
 秋になると劔沢の雪渓も縮小しています。40分ほど下ってようやく雪渓にたどり着きました。昨日小屋のスタッフから聞いた説明では、「100mほど行ってから雪渓に降りる」ということでしたが、見ると、すぐに降りた方が楽だし、安全そうでした。それですぐに雪渓に降り、軽アイゼンを着けました。戸惑っていた数人のパーティも降りてきました。
 雪渓を下るのは快適ですね。2人の連れも最初は慎重でしたが、さすがは雪国生まれ、コツをつかむとスピードが上がります。平蔵谷を見上げると、右の源次郎尾根が剱岳の頂上まで続いているのが見えます。長次郎谷の入口まで40分ほどかかりました。

 
 スタッフの説明では、「ここで雪渓を抜ける」ということでした。左手に何ヶ所も「取付」らしい印がついています。そんな時、雪渓を登ってくる男性がいました。「下は大丈夫でしたか」「雪渓が続いていますよ」とのこと。それでも万一のことを考え、一番下の印から雪渓を抜けることにしました。福岡から来たという単独行の女性、大分から来たという男性も合流です。「皆さん雪渓を下るのが早くて」と女性。数人パーティはまだかなり上にいました。滝の手前から崩落を高巻します。

 
 真砂沢ロッジで休もうとすると、ロッジの主人が「7〜8分行った所の小沢で休んだ方が良い」といいます。それに従うことに。オオイタドリの林を抜けるとその小沢がありました。

 
 二股からはいきなりの急登。陽ざしもだんだん強くなってきました。少し傾斜が緩くなった所で小休止していると、福岡の女性と富山の男性、それに佐賀から来たというこれも単独の女性が追い越していきました。実はその先に「ベンチ」があったのでした。ここは三の窓雪渓と北股の展望台でもあります。
 そこからまた、喘ぎあえぎの急登続きでした。登るのしたがって、木々が色づいてきます。そして何故かキベリタテハが多いこと。小窓の雪渓を見ながらゆっくりと。仙人峠についてホッと一息。左へ行けば池の平小屋です。

 
 仙人池ヒュッテに着くと「ご予約ですか」と声がかかりました。「もう一つ先まで行きます」と。ここは有名なおばあさんが居た小屋ですが、今はお孫さんに代わっていました。
 仙人池に映る裏剱はやはりいいですね。特にチンネや小窓の王などが林立して見えます。

 
 仙人湯まで行くのは我々と大分からの男性だけです。「今日の泊まりは4人かな」などと。
 さて、実はここからがたいへんでした。ガイドブックには「仙人湯まで1時間半」と書かれていてほぼその位で行けたのですが、何とも長く感じたのです。急な沢沿いの道をどんどん下っていきます。途中で大きなザックを背負って登ってくる女性とすれ違いました。
 3分の2ほど下った所で左手から落ちてくる沢にスノーブリッジが架かっていました。下をくぐるようです。ひんやりとしていました。

 
 仙人温泉小屋は、何ともひなびた小屋です。まあ、掘っ立て小屋といってもいいような。黒四から上がって来たという佐賀の若い女性が居て、今日の泊まり客は5人。それにオーナーの高橋さんと友人の阿部さんで総勢7人です。
 早速、露天風呂で汗を流しました。いいですね。岩で囲っただけで何もなし。熱い湯と冷たい水が引き込まれていて、湯加減もちょうど良し。いつまで入っていても飽きません。身体の芯から温まりました。
 そして湯上がりの冷えた缶ビールの旨いこと。もう天国ですね。

 
 夕食。豪華ではないけれども良かったですね。てんぷらに自然薯のおろした物等々。
 アルコールが回って高橋さん、ギターを爪弾きだしました。上手い。そして昔、うたごえ喫茶で歌ったようなうたを何曲かみんなで歌って盛り上がりました。

 
 星も見えない漆黒の闇が覆っていきました。


 
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