1993年01月02日
南アルプス蝙蝠岳
(4日目)
 
 
幕営地 6:00 徳右衛門岳 14:30
徳右衛門岳 8:30 幕営地 15:10
蝙蝠岳 12:10    
 
 
 夜半より、強い風が吹き、樹林がゴーゴー鳴っていたが、ここは窪地のためかまったく風があたらない。暖かい夜で、羽毛服を車に置いてきて正解だった。
 ランプ無しで歩けるようになるのを待って出発。カモシカ達がつけてくれた樹林帯の中のトレースに沿って登る。雪の状態は昨日よりもさらに悪い。膝まで、時には膝上まで埋まる。
 昨日、徳右衛門岳だと思ったのは間違いで、まだまだずっと先だった。小さな台地状のピークを過ぎ、水場の標識があり、ようやく徳右衛門岳の頂上につく。天候は、急激に下っており、南アの山々は何も見えない。稜線は強風が吹き付けている。
 小ピークを東に巻きながら少し下り、そして、長い長いトラバースが始まる。東側の斜面のため風があたらないのが幸いだ。森林限界で思案するが、頂上へ行くことにする。
 稜線に出たとたん、左から吹き付ける風のすさまじいこと。吹き飛ばされそうだ。何度もピッケルで体を支えながら、風が少しでも弱まるのを待って突進することを繰り返す。そして、やっとの思いで蝙蝠岳の頂上に立つ。記念撮影をするにも顔を向けられないほどだ。気温は、−8℃。すぐに下山開始。
 少し風が弱まったような気がする。トラバース道に入って、ホッとする。徳右衛門岳までは、比較的早くついた。その先の長かったこと。ぐったりと疲れて、テントに到着。それでも予定より一時間ほど早かった。
 
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