「今年の秋は、涸沢の紅葉を見に行こう」と計画していた。そんな話を遊歩会の仲間に話したら、「穂高にも登りたい」ということになった。年によっては降雪もあるので、無理をせず「残雪があったら涸沢から戻る」ことを前提に、計画を立てた。
10月のこの時期は、「紅葉見物」で涸沢の二つの山小屋は満杯になるし、「夏並み」のテント村ができる。それで3連休を一日ずらして、9日から11日までの日程とした。
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やはり行楽地である。上高地には(夏ほどではないが)たくさんの観光客がいた。好天が続いているからだろうか。河童橋からは前穂から吊り尾根、奥穂、西穂高岳にいたる稜線がくっきりと浮かび上がっていた。8月には見れなかった景色だ。
明神館の前の小梨が赤く色づいていた。明神岳を背景にと思うのだが、結構人通りが多く、こちらを向いている人が少なくなるのを狙ってシャッターを切った。
徳沢のテント場は色とりどりのテントでいっぱいだった。それに行き交う人の多いこと。「ソフトクリームを食べよう」という。陽射しが強いのでうまい。
横尾はこれまたいっぱいの人だった。「この人たちみんな行くんかねえ」「そうでしょ」
陽だまりで昼食にする。
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新しくなった横尾の橋を渡るのは、初めてだ。子ども達が小学生の時に来て以来だから、20年近くも前のことになる。当時は斜めに傾いた今にも壊れそうな橋だった。
屏風岩が大きくなってくる所に「岩小屋跡」という看板があった。砂礫で埋まってしまっていた。自然もいろいろ変化しているのだなあと思った。
本谷橋の両岸とも人でいっぱいだった。わずかな空きを見つけて腰を下ろした。高い所の吊橋と低い所の木橋と2本かかっていた。
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今年の涸沢は「枯れ葉」で、美しい紅葉を見ることはできなかった。それでもカールに残った先日の雪が、良かった。
「ヒュッテ」の方は予約できず「小屋」の方を予約していた。まあ、予約なんて関係ないと思うくらいの混みようだ。「夕食は5時半から」ということなので、テラスのテーブルに陣取って、暮れて行く北尾根や色とりどりのテントを眺めながら、生ビールで乾杯。
陽がかげると急に冷え込んできた。明日も晴天になることを願う。
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