笹ヶ峰への下り口でほんの少し間違う。すぐに気付がメンドクサイとばかりに、そのまま下りだす。雪の深いこと、深いこと。ボカッと吹き溜まりに落ち込んだら最後、出口ははるか頭上である。それを何度も何度もくりかえし、沢すじに出たころは、パンツまでびしょぬれである。 |
そしてこれからが大変であった。やがてところどころに水の流れが現れ、我々も沢の中を通れなく、斜面を通りだす。雪は湿って重いが、西日の当たる急斜面は、死の恐怖感さえヒシヒシと感じさす。そんな所を3・4か所通過し、フラフラの状態で、黒沢の橋にテントを張る。 |
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